HTTPとHTTPSは、インターネット上でデータを送受信するためのプロトコルです。
ウェブブラウジングやAPIの利用など、インターネットを利用する際に利用するプロトコルです。
HTTPとHTTPSについて紹介します
- HTTPとは
- HTTPSとは
- HTTP/HTTPSでできること
- HTTP/HTTPSの使い方
HTTPとは
HTTP(HyperText Transfer Protocol)は、ウェブサーバーとクライアントのブラウザでデータをやり取りするためのプロトコルです。
HTMLや画像、動画、JSONなどのデータを転送する際に使われます。
HTTPの特徴
HTTPの特徴を紹介します。
ステートレス
各リクエストは独立しており、前後の状態を保持しません。
セッション管理が必要な場合には、クッキーやセッションIDを活用して通信します。
平文通信
HTTPでは、データは暗号化されず、ネットワークを経由する途中で内容が第三者に盗み見られる可能性があるので注意が必要です。
セキュリティの観点から、平文通信は危険なため、暗号化技術を利用したHTTPSを利用することを推奨します。
HTTPSとは
HTTPS(HyperText Transfer Protocol Secure)は、HTTPに暗号化機能を追加したプロトコルです。
通信内容を暗号化することで、セキュリティを強化しています。
HTTPSの仕組み
HTTPSは、HTTPとSSL/TLS(Secure Sockets Layer/Transport Layer Security)を組み合わせて動作します。
データが暗号化されるため、盗聴や改ざん、なりすましのリスクが軽減されます。
URLが”https://”で始まるサイトはHTTPSを使用しており、ブラウザには鍵マークが表示されます。
HTTPSを利用するメリット
HTTPSを利用するメリットを紹介します。
データ保護
通信が暗号化され、第三者が内容を読み取ることは困難です。
個人情報や機密情報を扱う通信を行う場合は、HTTPSを利用する必要があります。
信頼性の向上
SSL/TLS証明書により、サイトの正当性を保証できます。
SEO対策
検索エンジンのアルゴリズムにより、検索結果の表示順序を決定する技術をSEOといいます。
検索エンジンは、HTTPSで通信しているWebサイトを優先的に検索結果に表示する傾向があるため、SEO対策にも効果的です。
HTTP/HTTPSでできること
HTTP/HTTPSでできることを紹介します。
ウェブページの表示
テキスト、画像、動画などのコンテンツを転送し、ブラウザで閲覧することができます。
本ブログもHTTPSを利用して、皆さんのブラウザで閲覧していると思います。
APIを利用したアプリケーション連携
API(Application Programming Interface)は、ソフトウェアやアプリケーション同士が連携するためのインターフェースです。
APIは、異なるアプリケーションやサービスが連携するための”ルール”と”手段”を提供する仕組みです。
アプリケーション間でデータを送受信することで、アプリケーション間で連携することができます。
HTTP/HTTPSの使い方
HTTP/HTTPSの使い方を紹介します。
HTTP/HTTPSでは、URLを指定してリクエストを送信します。
送信先のサーバーから応答結果を受信して、レスポンス結果を取得します。
リクエスト送信
URLを指定してリクエストを送信します。
URL構文
URLの構文を紹介します。
構文
[スキーム]://[ホスト]:[ポート番号]/[パス][クエリ][フラグメント]
URL例
https://www.example.com:443/articles/index.html?q=python&lang=ja#section1
要素 | 内容 | 例 |
---|---|---|
スキーム | 通信プロトコルを指定する | http、https |
ホスト | サーバーのドメイン/IPアドレス | www.example.com |
ポート番号 | 通信ポートの番号(省略可能) | 443 |
パス | サーバー内部のリソースの場所 | articles/index.html |
クエリ | リソースの付加情報(オプション指定) | ?q=python&lang=ja |
フラグメント | ページ内の位置(オプション指定) | #section1 |
HTTPメソッド
HTTP/HTTPSでは、HTTPメソッドを用いてリソースを操作することができます。
HTTPメソッド | 用途 |
---|---|
GET | データの取得 |
POST | データの作成 |
PUT | データの更新(置き換え) |
PATCH | データの一部更新 |
DELETE | データの削除 |
レスポンス受信
送信先のサーバーから応答結果を受信して、レスポンス結果を取得します。
HTTP/HTTPSステータスコード
HTTP/HTTPSでは、リクエストに対するレスポンスの応答結果をステータスコードとして応答します。
ステータスコードを利用することで、アプリケーションのデバッグやログ解析を効率的に行うことができます。
1xx (情報)
100番台のステータスコードは情報関連です。
ステータスコード | 内容 | 説明 |
---|---|---|
100 | Continue | リクエストの一部が受け取られ、継続して処理可能。 |
101 | Switching Protocols | プロトコルの変更要求が受け入れられた。 |
102 | Processing | サーバーがリクエストを受け取ったが、処理には時間がかかる場合に返される。 |
2xx (成功)
200番台のステータスコードは正常応答です。
ステータスコード | 内容 | 説明 |
---|---|---|
200 | OK | リクエストが成功し、応答が正常に返された。 |
201 | Created | リクエストによってリソースが作成された。 |
202 | Accepted | リクエストは受け入れられたが、まだ処理は完了していない。 |
204 | No Content | レスポンスが正常だが、返すデータがない。 |
3xx (リダイレクト)
300番台のステータスコードはリダイレクト関連です。
ステータスコード | 内容 | 説明 |
---|---|---|
301 | Moved Permanently | リクエストされたリソースは永久に移動した。 |
302 | Found | リクエストされたリソースは一時的に移動した。 |
304 | Not Modified | リソースは変更されていないため、キャッシュを使用できる。 |
4xx (クライアントエラー)
400番台のステータスコードはクライアントエラー関連です。
ステータスコード | 内容 | 説明 |
---|---|---|
400 | Bad Request | リクエストが無効または不正確。 |
401 | Unauthorized | 認証が必要だが、提供されていない。 |
403 | Forbidden | リソースへのアクセスが禁止されている。 |
404 | Not Found | リクエストされたリソースが見つからない。 |
405 | Method Not Allowed | 使用したHTTPメソッドが許可されていない。 |
406 | Not Acceptable | リクエストされたリソースがサーバーに含まれていないため受け入れられない。 |
5xx (サーバーエラー)
500番台のステータスコードはサーバーエラー関連です。
ステータスコード | 内容 | 説明 |
---|---|---|
500 | Internal Server Error | サーバー内部のエラー。 |
501 | Not Implemented | リクエストされた機能がサーバーに実装されていない。 |
502 | Bad Gateway | ゲートウェイまたはプロキシで無効なレスポンスを受信した。 |
503 | Service Unavailable | サーバーが一時的に利用不可。 |
504 | Gateway Timeout | ゲートウェイまたはプロキシがタイムアウトした。 |
まとめ
HTTPとHTTPSの概要と使い方を紹介しました。
- サーバー/クライアント構成で利用する
- URL指定でリクエストを送信する
- レスポンスを受信して結果を取得する
- ステータスコードでリクエストの結果を取得できる
- セキュア通信する場合はHTTPSを利用する
HTTPとHTTPSは、インターネット通信の基礎を支える重要なプロトコルです。
セキュリティの重要性が高まる中で、HTTPSは現代のウェブ開発において不可欠な技術となっています。
HTTP/HTTPSを利用することで、インターネット連携したサービスを扱うことができるので、覚えておきたいプロトコルの1つです。