MENU
やすひら
やすひらと申します。
長靴を履いたタヌキ(ITエンジニア)です。
モノ作りの楽しさを発信中。
X(旧Twitter)のフォローもお願いします。

[初心者向け]プロトコルとは? | OSI参照モデルとTCP/IPについて解説

プロトコルは、ネットワーク通信においてデータを正確にやり取りするための”約束事”や”ルール”の集合を指します。
通信が成立するためには、送り手と受け手が共通のルールを理解している必要があり、プロトコルはその役割を担います。
本記事では、プロトコルの基本的な概念や種類、OSI参照モデルやTCP/IPといった代表的な仕組みについて解説します。

やすひら

プロトコルについて紹介します

本記事でわかること
  • プロトコルとは
  • 代表的なプロトコルの例
  • OSI参照モデルとは
  • TCP/IPとは
目次

プロトコルとは

プロトコルは、ネットワーク通信においてデータを正確にやり取りするための”約束事”や”ルール”の集合を指します。
通信が成立するためには、送り手と受け手が共通のルールを理解している必要があり、プロトコルはその役割を担います。

アナログ世界のヒトの活動でのプロトコルは、言語です。
日本人同士では、日本語で会話できますが、日本人とその他の言語圏の方の母国語同士で
は、言語がことなるため、会話が成り立ちません。
プロトコルは、お互いが認識できる言語や文法でやりとりする仕組みです。

ネットワーク通信を例にとると、プロトコルはデータの送信元と受信先がどのようにやり取りするかを決めるルールです。
プロトコルの規定で必要な決まりごとの例を紹介します。

データの形式

どのような形でデータを送るかを規定する必要があります。
送受信したデータが、文字列か数値かでも扱い方が異なるので、プロトコルで規定します。

通信手順

送信と応答のタイミングや順序を規定する必要があります。
ネットワーク通信ができるコンピュータの間で、どちらがサーバー/クライアントであるか、どのような手続きを行うかをプロトコルで規定します。

エラーチェック

データの破損や予期せぬ事態が発生した場合のエラー処理について、プロトロルで規定します。

例として、普段私たちがウェブを利用する際には、HTTP(HyperText Transfer Protocol)というプロトコルが使われています。

プロトコルの種類

プロトコルにはさまざまな種類があり、それぞれ役割や目的が異なります。
主なプロトコルを紹介します。

プロトコル利用方法
HTTP/HTTPSウェブページの表示やデータ送受信のためのプロトコル
FTP(File Transfer Protocol)ファイルの転送に用いられる
SMTP(Simple Mail Transfer Protocol)メールの送信を管理するプロトコル
DNS(Domain Name System)ドメイン名とIPアドレスを対応させる
IP(Internet Protocol)データをインターネット上で転送するためのアドレス指定

OSI参照モデルとは

OSI(Open Systems Interconnection)参照モデルは、ネットワーク通信のプロセスを7つの階層(レイヤー)に分けたモデルです。
各レイヤーに分けて役割が定義されており、プロトコルが規定されています。

レイヤー利用方法プロトコル例
アプリケーション層ユーザーが直接操作する部分HTTP/HTTPS
DNS
SMTP
POP3
プレゼンテーション層データ形式の変換HTML
JSON
CSV
セッション層ネットワークのセッションを管理NFS
SMB
トランスポート層データの信頼性やエラーチェックTCP
UDP
ネットワーク層ネットワーク間でのデータ転送IP
ARP
データリンク層同一ネットワーク内でのデータ転送PPP
Ethernet
物理層ケーブルや電波などの物理的なデータ転送Bluetooth
NFC

OSI参照モデルは学習用の理論体系です。
実際の通信プロトコルの基礎を理解する上で非常に役立ちます。

TCP/IPとは

TCP/IP(Transmission Control Protocol / Internet Protocol)は、インターネットで最も広く使われているプロトコル群で、4つの階層に分かれています。

レイヤー利用方法プロトコル例
アプリケーション層ユーザーが利用する通信プロトコルHTTP/HTTPS
DNS
SMTP
POP3
トランスポート層データの信頼性を保証TCP
UDP
インターネット層パケットのアドレス指定と転送IP
ARP
ネットワークインターフェース層ハードウェア間の通信を担うBluetooth
NFC
PPP
Ethernet

TCPは、信頼性の高い通信を保証するため、データの分割や再送を管理します。
UDP(User Datagram Protocol)は、信頼性より速度を重視した通信に適しています。

OSI参照モデルとTCP/IPの違いと利用方法

OSI参照モデルとTCP/IPは、レイヤーの区切り方が異なるので違ったように見えますが、対応する層があるので、比較してみます。

OSI参照モデルTCP/IP処理領域
アプリケーション層アプリケーション層アプリケーション
プレゼンテーション層
セッション層
トランスポート層トランスポート層OS
ネットワーク層インターネット層
データリンク層ネットワークインターフェース層デバイス
ドライバ
NIC
物理層

プログラミングや設計時に、レイヤーで分けて機能を考えることで、対象外レイヤーのことは考えることがなくなります。
レイヤーを意識して、プログラミングや設計ができると良いです。

まとめ

プロトコルやOSI参照モデル、TCP/IPについて紹介しました。

プロトコルは
  • ネットワーク通信のルールを規定している
  • OSI参照モデルは7つのレイヤーで分けたモデル
  • TCP/IPのモデルは4つのレイヤーで分けたモデル

プロトコルは、ネットワーク通信のルールを規定しています。
プロトコルの種類やOSI参照モデル、TCP/IPのような通信モデルを理解することで、ネットワーク通信の基本的な仕組みを理解することができます。
各モデルを理解していれば、効率的なシステム設計やトラブルシューティングを行う際に役立ちます。

  • URLをコピーしました!
目次